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技術者が感じる日本の”美学”を求めて

伝統を伝え歴史と共に駆け続ける「鶴岡八幡宮流鏑馬神事」

 

神奈川県鎌倉市。鎌倉といえば、大仏・長谷寺小町通り・・・
そして、「鶴岡八幡宮

鎌倉といえばココ!っと思われる方も多いだろう。

そんな鶴岡八幡宮流鏑馬神事が行われている事をご存じだろうか?

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実は多い流鏑馬神事

鶴岡八幡宮では、年に3回も流鏑馬奉納神事が執り行われ奉納されている。

今回は、小笠原流の方々による流鏑馬神事を見ることが出来ました。

 

そもそも流鏑馬って?

流鏑馬は、疾走する馬に騎乗する射手が的へ鏑矢(かぶらや)を放つ。(現在では、通常の矢が使われることもある。)弓術の一種だ。

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使用されている鏑矢


ここ鶴岡八幡宮では1187年(文治3年)に源頼朝放生会にあたって奉納されたことが始まりと言われている。

 

実は狭い馬場

鶴岡八幡宮では、中央参道を東西に貫く参道を馬場として使用している。
このため、神事中はこの馬場の横断が出来なくなる。本殿への参拝は迂回しなければならない。

この馬場に立ってみると両手を伸ばせば両脇に設置された柵に手が届いてしまうほど狭い。

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馬場は、東の鳥居から西の鳥居までの約250mの長さで、この間に3か所の的が設置されている。
この的は、約1.8m程度の高さに正方形の木板を◇状に竹の上に設置する。
これを東から一の的、二の的、三の的という風に3か所に設置する。

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使用される「的」

 

 馬場は、東西にいる者が紅白の扇を掲げ安全確認を行う。

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かなり大きな扇

 

いざ、行かん!

安全確認が行われ、射手を乗せた馬が駆け出す。
驚いたことに射手は、馬の上でまるで静止しているように体が揺れない。

そして、射手は腰につけられた矢を手に持ち、矢を番える。

射手は、独特の掛け声をかけながら、神経を集中させ、矢を放つ。

 

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放たれた矢は晴天を貫くような乾いた音で「パーン」っとなった。

見事に的に命中していたのだ。

観客からは拍手が湧きあがった。

 

この馬場を駆け抜けるのに数十秒!この短時間に騎乗から3つもの的に命中させる技術は相当な鍛錬の賜物であることは誰でもわかる。

 

流鏑馬は確かに混雑する


日本各地で行われている流鏑馬だが、どの会場も混雑してしまう。だが、私は待っても見る価値があると考えている。
これは映像や写真では伝わらないものを「感じて」ほしいと思うからだ。

 

一度、流鏑馬を見に行かれてみてはいかがでしょうか?

 

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