現代への伝承「安芸の小京都-竹原-」
広島県東部の瀬戸内海に面した竹原市。大阪より新幹線とローカル線で2時間半程度の距離にある人口約3万人ほどの街。
この竹原のまちは、「安芸の小京都」と呼ばれ、江戸時代から残る町並みは都市景観100選にも選出されています。
近年ではアニメ「たまゆら」という作品の舞台となり、一躍有名になりました。また、NHK朝ドラ「マッサン」の舞台となったことでも有名です。
竹原が来た??
竹原は、そもそも塩田によって発展しました。ミネラル豊富な瀬戸内の海水から作られる塩はとても質の高いもので、竹原の名を全国へ広めました。江戸時代には、現在の北海道まで運ばれていたという記録もあるそうです。
昔は、塩の船が来ると「竹原が来た」と出迎えたといいます。
塩田は、海を埋め立てて造られた。現在の竹原駅周辺は、かつて海でした。
昭和頃まで続けられた塩田は現在、姿を消しブドウ園へと変化しています。
守り語り継ぐ住民
この町並み保存地区の建物には現在も住民が生活を営み続けています。だからこそ、状態の良い町並みが現在も維持されています。
しかしながら、老朽化や空き家問題はどうしても発生してしまう。。。
この町並みを守り語り継ぐ、NPO法人があります。そんな会員の方や地域に住む方に貴重なお話を聞かせていただくことができたので、今回は紹介します。
地域を守る「ひと」
2003年にNPO法人ネットワーク竹原という団体を発足し、町並み保存地区にある昔ながらの建物の保全・地域活性等を目的とする団体です。現在では、失われてしまった「竹原の塩」を復活させ、製造・販売を行っています。
販売されている天然塩
現在ではNPO法人なしに竹原を語れないほど地域住民に愛される団体となっています。 また、地域住民もこの竹原の地を誇りに思っている人が、とても多いと感じました。
だからこそ、多くの作品の舞台となり多くの人を魅了し続けているのでしょう。
タケの街!
竹原という町の名前からも分かるように竹細工が有名です。町並み保存地区の一画で、竹細工を行っている工房があり、素敵な竹細工が販売されています。また、この竹原の細工技術はマツダスタジアムの竹垣(日よけ)を手掛けています。竹の先が風でなびくと心地よい音がするそうです。
竹だけじゃない「竹原格子」
江戸・明治時代に 建てられた建物は、一軒一軒で工夫された「竹原格子」を見ることが出来ます。
45度回転させた木材を使用した格子
とってもデザイン的で素敵ですね。
街のあちこちに遊びゴコロ
JR竹原駅を出ると、「おかえりなさい」の文字
これは、話によると先代の市長により書かれたものらしい。。。
道路沿いの車止めはタケノコの様なカタチで。。。。
遊びゴコロのある町で見つけてみると案外面白いかも!
竹に明かりが灯る日「たけはら憧憬の道」
そんな竹の街で毎年行われているのが「たけはら憧憬の道」
次回はこのイベントを紹介します。
使用写真(撮影:2013-2015年)
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